プルリアルは血管閉塞のリスクがある?仕組みやサインなどを解説

美容医療の分野で注目されている「プルリアル(プルリアルデンシフィア)」は、主に肌質改善を目指す施術に用いられています。

ただ、注射による治療である以上、合併症のリスクは避けられません。

そのなかでも、特に注意が必要とされるのが、血管閉塞です。

この記事では、プルリアルと血管閉塞の関係や仕組み、予防のために確認すべきポイントなどを詳しく解説します。

プルリアルの施術を検討する際に、ぜひ参考にしてください。

プルリアルはどのような製剤か

アンプルに立てかけた注射器

さまざまな製剤のなかから自分に合っているものを選ぶには、プルリアルはどのような製剤か、成分や特徴を理解することが大切です。

ここでは主成分の役割や、他の製剤との違いなどを解説します。

プルリアルの主成分ポリヌクレオチド(PN)

プルリアルの主成分は、ポリヌクレオチド(PN)と呼ばれるサケ由来のDNA成分です。

PNには、細胞の修復や組織の再生環境を整える作用があるとされています。

線維芽細胞の活性化を助け、コラーゲンやエラスチンといった肌の弾力を支える物質の産生を促す効果が期待できます。

肌のハリ改善や弾力向上に役立つことから、内側から肌を育てる「肌育」として注目されている成分です。

プルリアルの特徴

プルリアルには主に3つのシリーズがあり、なかでもプルリアルデンシファイはPNに加えて非架橋ヒアルロン酸とマンニトールが配合されている点が特徴です。

非架橋ヒアルロン酸は高い保湿性をもち、潤いを与えやすいのが利点です。

マンニトールは抗酸化作用をもち、酸化ストレスから細胞を守ったり、ヒアルロン酸の分解を防いだりする働きが期待されています。

これらの成分が組み合わされることで、肌の質感改善を目指せる設計になっています。

なお、プルリアルはフランスのMD Skin Solutions社製で、ヨーロッパの医療機器規格であるCEマークを取得しています。

ただし、日本では厚生労働省の認可はされていないため、(2025年9月時点)クリニックや医師の責任において輸入されている製剤です。

プルリアルと他のPN製剤(リジュラン)との違い

リジュランも、ポリヌクレオチド(PN)を主成分とするのはプルリアルと同じですが、配合成分や重視する点に違いがあります。

リジュランに含まれるPNは養殖サケ由来のDNA断片から精製されていて、細胞修復や抗炎症作用など、肌の再生を重視した製剤です。

一方、プルリアルはPNに加えて非架橋ヒアルロン酸やマンニトールを組み合わせ、うるおい補給や酸化ストレスの軽減も意識されています。

優劣ではなく、目的や症状、お悩みに合わせて適した方を選択することができるのです。

プルリアルが向いている方

プルリアルは、以下のような方に向いています。

  • 肌の乾燥や小ジワが気になる方
  • 自然な変化でハリ感を取り戻したい方
  • 顔・首・デコルテなど広範囲をケアしたい方
  • 時間をかけて肌の質感を改善したい方

プルリアルは妊娠中・授乳中の方や魚・魚卵アレルギーの方、特定の疾患がある方など、施術に適さないケースもあります。

医師の診察のもと、適応を確認して検討しましょう。

プルリアルと血管閉塞リスク

血管の模型を持つ手

プルリアルは比較的リスクが低い製剤と考えられていますが、針を使用する施術である以上、血管閉塞のリスクを伴うことを理解しておきましょう。

ここでは、血管閉塞の仕組みやプルリアルとの関係について、解説します。

血管閉塞とは?

血管閉塞とは、薬剤が誤って血管内に入ることで血流が妨げられる状態のことです。

血流が遮断されると、周囲の組織に酸素や必要な栄養が届かなくなり、皮膚の色調変化や痛みを引き起こす恐れがあります。

まれなケースですが、顔面の血管は目や脳へとつながっていて、視覚障害や脳への影響などの重篤な合併症につながる可能性もあるため注意が必要です。

注入治療において、血管閉塞はリスクのひとつとして知られています。

プルリアルと血管閉塞の関係

輪郭形成で用いられることの多い架橋ヒアルロン酸は、分子同士を結合させて丈夫な構造にしていて、非架橋ヒアルロン酸よりも質感が硬いです。

一方、プルリアルデンシファイに含まれているのは非架橋ヒアルロン酸であり、体内に自然に存在する物質のため、吸収されやすい性質があります。

このため、プルリアルはゲル状のヒアルロン酸製剤よりも拡散性が高いとされ、血管を強く圧迫するリスクは低いと考えられています。

しかし、針を用いた注射であるため、血管閉塞が起こらない可能性はゼロではありません。

施術方法や部位、注入量など複数の要因が重なることでリスクが高まることもあります。

製剤の特性だけでなく、施術環境や技術の影響も考えられると理解しておくのが重要です。

血管閉塞が起きやすい部位

顔面のなかでも血管閉塞が起きやすいのは、鼻や額、目の周囲など、血管走行が複雑な部位が挙げられます。

これらの部位は血管と皮膚の距離が近く、誤って血管内に薬剤が入るリスクが高いとされています。

また、フェイスラインの施術でも血管の走行には個人差があり、リスクがゼロとは言い切れません。

事前に十分なカウンセリングと検査を行い、リスクについて理解したうえで施術を検討するのが重要です。

血管閉塞と他の副作用との違い

注入治療の副作用には、内出血や赤み、腫れなど比較的よくみられる一過性の反応と、血管閉塞のように深刻なものがあります。

見分けるポイントは、症状の質と持続時間です。

内出血は紫や青いあざ状に現れ、数日〜2週間程度で自然に消退するのが一般的です。

腫れや赤みも、数日で気にならなくなる傾向があります。

一方、血管閉塞は施術直後から皮膚の変色や冷たさ、強い痛みなどの特徴的なサインを伴います。

数時間後〜1日で皮膚が紫色に変化するケースもあり、自然経過で改善することは難しいです。

このような違いがあるため、通常の副作用と異なると感じた場合は、気づいた時点で医師へ相談してください。

血管閉塞のサインと対応

笑顔で問診表を持つ医師

血管閉塞は、早期に気づくことで深刻なトラブルを防げる可能性が高まります。

ここでは、血管閉塞の症状のサインと対応について解説します。

血管閉塞の初期症状

血管閉塞が起きた場合、最初に現れるサインとして皮膚の色調変化が挙げられます。

注入直後に皮膚が白っぽくなったり、数時間後に紫色に変化したりすることもあります。

また、通常のダウンタイムに起こる腫れや赤みとは異なる、強い痛みを感じる症状も兆候のひとつです。

冷感や感覚が鈍ることもあり、これらが複数同時に現れた場合は、血管閉塞を疑う必要があります。

早期発見のためにも、血管閉塞の初期症状を知っておきましょう。

自宅でできるセルフモニタリング方法

施術後の数日間は、自宅でセルフモニタリングを行うことが大切です。

  • 鏡で皮膚の色をこまめに観察する
  • スマートフォンで一定時間ごとに写真を撮っておく
  • 温度感や痛みの記録をしておく

施術部位の左右差や色の違いがないかを、鏡で観察しましょう。

赤みや腫れは自然に薄くなっていくことがほとんどですが、白っぽさや紫色が出る場合は、血管閉塞の可能性があるため注意が必要です。

写真を撮っておくと、変化を客観的に比較しやすくなるためおすすめです。

また、冷たさを感じたり、痛みが出たりしたときは、記録をとっておくと異常に気付きやすく、受診時に状況を具体的に共有できます。

発見が遅れるとどうなる?

血管閉塞の発見が遅れた場合、皮膚や皮下組織に十分な酸素や栄養が供給されなくなり、組織の壊死へ進行する恐れがあります。

その結果、瘢痕が残ったり、色素沈着が起きたりする可能性があるため、注意が必要です。

また、目の血管に影響が及ぶと、視覚障害につながるケースも考えられます。

重篤な障害リスクを防ぐためには、施術中や直後に異常がないかを確認し、少しでも異変を感じたらすぐに医師へ連絡することが重要です。

初期対応

血管閉塞が疑われるときは、施術中の場合は直ちに注入を中止して、血流を改善するための処置が必要です。

マッサージや温罨法(おんあんぽう:温熱刺激による血行促進方法)などは、物理的に血管を拡張する方法として用いられます。

必要に応じて、血流改善を促す薬剤が選択されることもあります。

ヒアルロン酸であれば、ヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸を分解する酵素)が用いられるケースもあります。

しかし、プルリアルはPNを主成分とするため、ヒアルロニダーゼでは分解することができません。

もし血管閉塞が起こった場合は、血管拡張薬やステロイドなどを使用するケースもありますが、医師の慎重な判断が必要です。

万が一のリスクに備え、緊急時に対応できる体制が整っているクリニックを選ぶことが何より大切です。

血管閉塞を予防するために

患者の手を握る医師

血管閉塞のリスクをなくすのは困難ですが、事前の準備や確認によって、予防につなげることは可能です。

ここでは、施術前後の確認ポイントについて解説します。

施術前に確認すべきポイント

施術前には、医師に以下の点について確認しておきましょう。

  • 注入量や施術部位の計画が丁寧に立てられているか
  • 緊急時の対応マニュアルが整っているか
  • 万が一の場合の連絡や再診体制

医師の技術や経験が必要なのはもちろんですが、解剖学的な理解をしたうえで治療計画を立てているかがポイントです。

重要な血管がどこに走行しているのかを熟知していれば、血管閉塞のリスク予防につながります。

血管閉塞が発生した際の初期対応マニュアルや緊急時の体制が整っているかも、必ず確認しておきましょう。

クリニックによっては、診療時間外には対応できなかったり、緊急連絡先が通常のものと違ったりする場合もあるため、確認が必要です。

カウンセリングでの質問ポイント

カウンセリングでは、以下のことについて質問をし、納得のうえで施術を検討しましょう。

  • 血管閉塞が起きた場合の具体的な対応策
  • 過去に合併症があったか、どのように対応したか
  • 術後のアフターフォローについて

カウンセリングの際は、具体的に質問することで理解を深めることにもつながります。

血管閉塞が起きたときの処置方法や過去の対応方法を知っていれば、万が一の場合も慌てず迅速な行動をする助けになります。

丁寧なカウンセリングを受けていても、不安を残さず施術を選ぶために、主体的に情報を収集しましょう。

施術後のチェックポイント

施術後は、皮膚や感覚の様子を細かく観察することが重要です。

  • 皮膚が白っぽくなる、紫色になるなど、色が変化していないか
  • 強い痛みや異常な感覚が出ていないか
  • 皮膚が冷たく感じる部分がないか
  • 腫れや赤みが長引いていないか

プルリアルは、一般的にダウンタイムは数日〜1週間ほどで、腫れや赤みは比較的軽いとされています。

しかし、血管閉塞が起こった場合は、皮膚の色が変化する、強い痛みがある、冷感が出るなどの異常が現れることがあります。

これらは放置すると組織壊死や視覚障害などの重篤な合併症につながる可能性があるため、注意が必要です。

自己判断で様子を見るのではなく、少しでも異変を感じたらすぐにクリニックを受診し、適切な処置を受けてください。

まとめ

プルリアルは、肌育を目指す注入製剤として選択する方も多い製剤ですが、注射であるため血管閉塞のリスクはゼロではありません。

しかし、発生の仕組みや症状を理解していれば、早期発見につながり、悪化を防ぐことが可能です。

また、施術前にクリニックの体制や対処法を確認しておくことは、施術を選ぶ際の判断材料にもなります。

プルリアルはリスクが少ないとされていますが、血管閉塞のリスクがあることは理解しておきましょう。

自分にとって適した治療を選択するためにも、医師とよく話し合い、メリット・デメリットの両方を知っておくのが大切です。

BIJOU CLINICは、患者様のご希望を丁寧にお聞きし、本当に必要な施術をご提案することを心がけております。

プルリアルシリーズは、シルクは手打ち注射、デンシファイは水光注射、ターゲットクールでもご用意し、目的に合わせた選択が可能です。副作用が心配な方、安全性を確認したい方は、ぜひBIJOU CLINICへご相談ください。

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