肌育注射と水光注射は何が違う？それぞれの施術の特徴・副作用・ダウンタイムも解説　

肌のハリやツヤ、乾燥・小じわなどのエイジングサインにアプローチできる美容注射の中でも、近年は肌育注射と水光注射が注目されています。

「肌育注射と水光注射は何が違うの？」と思う方もいるかもしれませんが、水光注射は肌育注射の注入方法のひとつです。

肌育注射の注入方法には手打ちと機械打ち（水光注射など）があり、注入の精度や得られる効果、ダウンタイムなどに違いがあるため、自分の肌悩みや目的に合わせて選ぶことが大切です。

この記事では、肌育注射の特徴や、手打ちと水光注射の違いをわかりやすく比較し、それぞれのメリット・デメリット、費用の目安まで解説します。

ご自身の肌悩みに合った治療を選ぶ参考にしてください。

肌育注射と水光注射は何が違う？　

肌育注射と水光注射という施術方法がありますが、何が違うの？と疑問を持つ方も少なくありません。

水光注射は、肌育注射の注入方法の一種です。

肌育注射には、医師が調整しながら行う「手打ち」と専用の注入機械を使って均一に成分を届ける「機械打ち（水光注射）」があります。

水光注射は肌育注射の一種であり、治療法そのものが異なるわけではなく、注入の方法によって区別されています。

肌育注射とは

肌育注射とは、肌の真皮層に有効成分を直接注入し、細胞の修復や再生を促すことで肌質そのものを改善する治療法です。

年齢とともに減少するコラーゲンやエラスチンを補うだけでなく、肌細胞の自己修復力を高めて内側から自然な若返りを目指せる点が大きな特徴です。

従来の注入系治療（ヒアルロン酸やボトックスなど）は、主にシワ改善やボリュームアップといった形の変化を目的としていました。

それに対し、肌育注射は肌を土台から再構築し、ハリ・弾力・潤いを長期的に維持できるよう整えることを目的としています。

また、使用する薬剤は多くの種類があり、くすみ・赤み・毛穴の開き・小じわ・ニキビ跡・目元のクマやたるみなど、個々の悩みに合わせてカスタマイズが可能です。

症状に適した成分を真皮層に届けることで、オーダーメイドの集中的な改善効果が期待できます。

肌育注射で使用する薬剤

肌育注射は、肌悩みに応じた薬剤を注入し、オーダーメイドで治療が行えるのが特徴です。

肌育注射で使用する代表的な薬剤には、以下の7種類があります。

薬剤名	主成分	効果	肌悩み	施術間隔
リズネ	ポリヌクレオチド	自己再生力の活性化・抗炎症作用・ツヤ、ハリ向上	赤ら顔・ニキビ、肌の炎症・小じわ、たるみ改善	2～4週間ごとに1回を3～5回継続
リジュラン	ポリヌクレオチド	肌再生・弾力改善・シワ改善・抗炎症作用	目元、首、額などのシワ・敏感肌改善・肌全体の質感向上	2～3週間ごとに1回を3～4回継続
ジュベルック	ポリ乳酸+非架橋ヒアルロン酸	コラーゲン生成促進・肌密度改善・ニキビ跡、毛穴改善	ニキビ跡・毛穴・小じわ・深いシワ・クマ・首の横じわ	月1回×3回 その後年1回
ジャルプロ	非架橋ヒアルロン酸+アミノ酸	ECM再生・保湿・ハリ、弾力改善・シワ改善	年齢肌・乾燥・小じわ・くすみ	1か月おきに2～3回、その後3～6か月おきに1回
プルリアル デンシファイ	ポリヌクレオチド+非架橋ヒアルロン酸+マンニトール	保湿力向上・抗酸化作用・肌再生強化	赤み・色ムラ・乾燥・ハリ不足	3～4週間おきに数回
プルリアルシルク	ポリヌクレオチド	コラーゲン生成促進・肌再生・ハリ・シワ改善	目元のシワ・クマ・傷跡・妊娠線	3～4週ごとに3回
ボライト	架橋ヒアルロン酸	長期保湿・ハリ改善・小じわ改善	乾燥肌・ツヤ不足・細かいシワ	半年に1回

自身の肌悩みに関して信頼できる医師とのカウンセリングで相談し、納得のいく薬剤を選択することが大切です。

肌育注射の注入方法

肌育注射には、使用する薬剤や目的に応じてさまざまな注入方法があります。

主に、ドクターによる手打ち注射と専用機械を使った注入（水光注射など）があり、それぞれに特徴があります。

肌の状態や希望する仕上がりに合わせて最適な方法を選ぶことが重要です。

手打ち

手打ち注射とは、医師が注射器と極細針を使い、1点ずつ丁寧に薬剤を注入する方法です。

細かな調整を行いながら注入できるため、局所的な肌悩みに精密にアプローチできるのが特徴です。

主な特徴としては、以下のものがあります。

• 注入の深さや量を自在に調整できる
• ニキビ跡やしわなど局所的な悩みに的確に対応できる
• カスタマイズ性が高く、骨格や肌質に合わせた注入設計が可能
• 医師の経験や腕によって仕上がりの差が出やすい

注意点としては、水光注射に比べて治療時間が長めであることや、痛みや内出血のリスクがやや高いことです。

手打ち注射は、特に集中的に効果を出したい部分や微細な調整が必要な肌悩みに適した施術方法です。

水光注射

水光注射は、専用の注入機器を使い、皮膚に均一な深さ・量で製剤を注入する方法です。

スタンプ状に作動する複数の極細針と吸引機能により、痛みを抑えながら全顔にムラなく注入できます。

主な特徴は以下の通りです。

• 顔全体に均一でムラのない注入が可能
• ハリ・ツヤ・潤いをバランスよく改善
• 創傷治癒効果があり、自然なコラーゲン生成を促進
• 治療時間が短く、ダウンタイムも比較的少ない

部位ごとに集中的な効果を狙う場合には向いておらず、手打ちのほうが適している点には注意が必要です。

水光注射は、広範囲に均一な肌改善を目指したい方や、短時間で肌全体の底上げをしたい方におすすめです。

また、近年では針を使用せずアイスニードリング技術で肌へ薬剤を導入できる機器「ターゲットクール」も登場し、より痛みに配慮した治療が行えるようになっています。

肌育注射手打ちと水光注射どちらが向いている？

肌育注射は施術方法によって仕上がりや効果の出方が異なります。

目的や悩みに応じて最適な方法を選ぶことで、より満足度の高い結果を得られるでしょう。

肌育注射手打ちに向いている方

手打ち注射は、医師が1点ずつ丁寧に注入する方法で、微細な調整が可能です。

• ピンポイントで集中的に改善したい部位がある方
• デリケートな部位（目元や口周り）に施術を希望する方
• 部位ごとに注入深度や量を調整したい方

上記のような希望がある場合は、手打ち注射での肌育注射がおすすめです。

水光注射に向いている方

水光注射は専用機器を使い、顔全体に均一でムラのない注入が可能です。

• 顔全体の肌質改善を希望する方
• 乾燥や毛穴の目立ち・キメの粗さが気になる方
• 注射に不安があり、痛みを抑えて施術を受けたい方

水光注射は広範囲の肌質改善や、施術時の痛みやダウンタイムを抑えたい方に特におすすめです。

肌育注射手打ちと水光注射のメリット・デメリット

肌育注射は、注入方法の違いで仕上がり、向いている肌悩みが異なるため、自分の肌状態や希望する効果に合わせて選ぶことが大切です。

それぞれの注入方法のメリット・デメリットを知っておくことで、選択の参考になるかもしれません。

ここでは、手打ちと水光注射を比べた際のそれぞれのメリットとデメリットを詳しく解説します。

肌育注射手打ちのメリット・デメリット

肌育注射の手打ち注射は、薬液漏れがなく、確実に肌に薬剤を届けられるなどのメリットがある一方で、薬剤による肌の凹凸（膨疹）が引くまでに時間がかかるなどのデメリットもあります。

手打ち注射のメリットとデメリットは以下の通りです。

【肌育注射手打ちのメリット】

• 極細針を使用するため、ちくちく感が少ない
• ピンポイントな悩みに対して有効で、繊細な注入ができる
• 薬液漏れがなく、確実に肌に薬剤を届けられる
• 細かい範囲や目元などのデリケートな部位に対応できる
• 粘度の高いとろみのある薬剤も注入できる

【肌育注射手打ちのデメリット】

• 薬剤が確実に入るぶん、薬剤による膨疹が引くまでに時間がかかる（一般的に2、3日）
• 1針ずつ丁寧に注入するため、施術中に痛みを感じる回数が多くなる

手打ち注射は仕上がりの精度が高く、局所的な肌悩みに丁寧にアプローチできる点が魅力です。

水光注射のメリット・デメリット

当院では、水光注射にハイコックスを使用しており、9本の極細針を用いて短時間で広範囲に薬剤を注入できます。

施術時間が短くダウンタイムも少ない一方で、薬液漏れや注入できない部位があるなどのデメリットもあります。

【水光注射のメリット】

• 施術スピードが速く、広範囲に均一な注入ができる
• 吸引を同時に行うため、施術中の痛みが抑えられる

【水光注射のデメリット】

• 薬液漏れが起こることがあり、薬剤をロスする場合がある
• 目の際やまぶたギリギリの部分には注入できない可能性がある
• とろみのある薬剤や粘度の高い薬剤は導入が難しい場合もある

水光注射は、顔全体の肌悩みを均一に改善でき、吸引により注射の痛みを抑えられる点が特徴です。

肌育注射手打ちと水光注射の副作用とダウンタイム

肌育注射は肌のハリやツヤを改善し、若々しい印象を目指す施術ですが、注入方法によって副作用に違いがあります。

手打ち注射と水光注射の副作用や注意点を理解したうえで施術を受けることが重要です。

また、手打ち・水光注射ともに肌育注射は、以下の方々は受けることができません。

• 妊娠中・授乳中の方
• 皮膚に感染症や炎症がある方
• 薬剤アレルギーのある方
• 重篤な疾患をお持ちの方

医師とのカウンセリングの際に、自身の体質もしっかりと相談しておくことでリスクを軽減できます。

肌育注射手打ちの副作用とダウンタイム

手打ち注射は、医師が1点ずつ丁寧に注入を行いますが、注入部位に軽い腫れや赤み・内出血が生じる場合があります。

多くの場合は1週間程度で落ち着きますが、日焼けや強い刺激を避け、紫外線対策をしっかり行いましょう。

水光注射に比べて局所的に症状が現れる場合があり、施術部位を触らないことが大切です。

また、医師の腕や肌育注射の経験によっては、注入量の調整や薬剤への理解が少ない場合があり、副作用のリスクを高める可能性もあります。

施術するクリニックを選ぶ際には、肌育注射の経験が豊富な医師がいるクリニックを選ぶようにしましょう。

水光注射の副作用とダウンタイム

水光注射は専用の機器を使って浅い層に均一に薬剤を注入する施術ですが、真皮層に直接針を刺すため施術直後から翌日にかけて以下の症状が出る場合があります。

• 赤み
• 腫れ
• 内出血
• 点状出血
• 膨疹

これらは通常数時間から数日程度で落ち着きます。

また、注入時に肌を吸引しながら行うため、ぴりぴり感やひりひり感を感じる場合があります。

痒みが出る場合もありますが、肌を優しく保湿して冷やすことで症状を和らげることが可能です。

万が一、数週間経っても症状が続く場合や、悪化を感じる場合は、施術を受けたクリニックに相談しましょう。

肌育注射（手打ち・水光注射）の費用目安

肌育注射は自由診療のため、クリニックによって費用が異なるとともに、薬剤と注入方法によっても変わります。

肌育注射の手打ちと水光注射の1回の費用目安は以下の表のとおりです。

	手打ち	水光注射
リズネ	30,000～35,000円	35,000～40,000円
リジュラン	35,000～40,000円	45,000～50,000円
ジャルプロ	65,000～75,000円	50,000～65,000円
ジュベルック	75,000～85,000円	60,000～75,000円
プルリアルデンシファイ	80,000～100,000円	85,000～100,000円
ボライト	100,000～115,000円	対応なし

肌育注射は、薬剤によって効果を持続させるための施術回数が異なります。

肌悩みを話したうえで、施術回数と費用を事前にクリニックに確認し、予算などを相談することで施術の計画が立てやすくなるでしょう。

まとめ

肌育注射は美容成分をダイレクトに肌に届けることで、乾燥や小じわ・ハリ不足などの改善に役立つ施術です。

薬剤だけでなく、注入方法にも違いがあり、手打ちと機械打ち（水光注射）では仕上がりに違いがあります。

細かくオーダーメイドで注入したい方には手打ち、肌全体のトーンアップやうるおい改善を効率的に目指したい方は水光注射が向いているでしょう。

施術の特徴を理解したうえで、自分の肌悩みやライフスタイルに合った方法を選ぶことが大切です。

最適な施術を受けるためには、信頼できるクリニックで医師と十分に相談し、自分の目的に合った注入法を選択しましょう。

『BIJOU CLINIC』では、肌育注射の手打ち、水光注射どちらの施術にも対応しており、一人ひとりに合わせた最適な治療プランをご提案しています。

また、ターゲットクールによるプルリアル、ジュベルック、リジュランなどの導入も行っています。

肌育注射でどの薬剤や注入方法が合っているのか知りたいという方は、ぜひ一度ご相談ください。