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2026年2月6日
近年、肌育注射やスキンブースターとして人気が高まっているのが、肌質改善に特化したヒアルロン製剤である『ボライト』です。
自然なハリ・ツヤを叶える治療として人気ですが、その副作用やリスクについて不安を感じる方も少なくありません。
なかでも「ボライト注入後に血管閉塞(塞栓)が起こるのでは?」という疑問は、ボライトの施術を検討するうえで知っておきたいことです。
この記事では、ボライト注入後に血管閉塞(塞栓)が起こる可能性とその原因、典型的な症状の出現タイミング、それぞれの対処法と安全に施術を受けるためのポイントをわかりやすく解説します。

ボライトは肌質改善を目的としたヒアルロン酸製剤で、皮膚の浅い層に少量ずつ注入するため、副作用やリスクが比較的少ない施術とされています。
一般的なヒアルロン酸製剤がボリュームアップを目的としているのに対し、ボライトは肌全体の底上げをする肌質改善に特化しています。
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しかし、他のヒアルロン酸注入と同様に、極めてまれではあるものの血管閉塞(塞栓)が起こる可能性はゼロではありません。
ボライトを検討している方は、万が一に備えて、症状や対処法を正しく理解しておくことが重要です。
血管閉塞とは、注入したヒアルロン酸製剤が誤って血管内に入り込み、血流を塞いでしまう状態をいいます。
私たちの皮膚や組織は、細かく張り巡らされた血管から酸素や栄養を受け取っています。
しかし、ヒアルロン酸が血管内で栓をしてしまうと、その先の組織へ血液が届かなくなり、短時間で酸欠・栄養不足に陥ります。
この状態が続くと、皮膚や組織がダメージを受け、皮膚壊死に至ることもあります。
特に動脈内で起こる血管閉塞は進行が早く、顔の中心部など眼動脈とつながる血管で発生した場合、視力障害や失明といった重篤な合併症につながる可能性も否定できません。
血管閉塞の対処には、早期発見と迅速な対応が不可欠です。
ボライト注入後、以下のような症状が見られる場合は、血管閉塞の可能性を考える必要があります。
これらの症状が一つでも当てはまる場合は、自己判断で様子を見るのは危険です。
すぐに施術を受けたクリニック、もしくは医療機関へ連絡し、適切な処置を受けてください。
ボライトによる血管閉塞は、ヒアルロン酸が誤って血管内に注入されてしまうことが主な原因です。
特に動脈内に入った場合は血流が完全に遮断されるため、短時間で強い痛みや皮膚の変色、視力障害などの深刻な症状が現れます。
血管閉塞のリスクは、注入部位の解剖学的構造、注入の深さや圧、使用する器具、そして医師の経験や技術によって左右されます。
このリスクを抑えるためには、適切な注入技術を持った医師がいるクリニックを選ぶことが重要です。

ボライトによる血管閉塞を見分けるには、症状が出現するタイミングと進行スピードに注意することが重要です。
異変に早く気づき、速やかに適切な処置を受けることができれば、皮膚壊死や視力障害といった重篤な後遺症を防げる可能性が高まります。
以下の表では、施術直後から数日後までの経過別に血管閉塞が起きた場合にみられる症状を、解説します。
| 経過時間 | 主な皮膚症状 | 痛み・感覚の変化 | 眼・視力の症状 | リスクの目安 |
| 施術中~直後 | ・皮膚が白っぽくなる ・紫色や網目状のまだらな変色 | ・注入後も続くズキズキした拍動性の痛み | ・まれにかすみ目 | 早期対応で回復が期待できる |
| 数十分~数時間以内 | ・変色が広がる ・紫色~赤紫色が目立つ | ・強い痛みが続く ・違和感が増す | ・片側の視野が欠けることがある | 重症化リスクが上昇 |
| 数時間~24時間以内 | ・水ぶくれ(水疱) ・赤黒い色調変化 | ・感覚が鈍くなる ・痛みが続く、または急に弱まる | ・急激な視力低下 | 皮膚壊死・失明リスクが高い |
| 数日後 | ・黒色に変化した皮膚(壊死) | ・感覚麻痺 ・痛みが消失することも | ・視力障害が固定化する可能性 | 後遺症が残る可能性が高い |
強い痛みや不自然な皮膚の色調変化、視力異常がみられた場合は、自己判断で様子を見ず、すぐに施術を受けたクリニックまたは医療機関を受診してください。

ボライト注入後に血管閉塞が疑われる場合、対応の早さが予後に影響します。
血流が遮断された状態が長く続くほど、皮膚壊死や視力障害などの重篤な後遺症につながるリスクが高まるため、いかに早く処置するかが重要です。
ここでは、ボライトで血管閉塞になった場合の処置について紹介します。
血管閉塞が疑われた際、重要かつ基本となる治療がヒアルロニダーゼ注射です。
ヒアルロニダーゼは、血管内や周囲に詰まったヒアルロン酸を分解する酵素で、閉塞の原因そのものに直接作用します。
塞栓が疑われる範囲に対して、広範囲かつ十分量を注入することで、血管内のヒアルロン酸を溶解し、血流の流れが回復するのを目指します。
治療効果を引き出すためには、症状出現後できるだけ早い段階での投与が重要とされており、一般的には24時間以内の対応が望ましいとされています。
ヒアルロニダーゼによる治療と並行して、血流を改善する目的で血管拡張薬が使用されることがあります。
血管を拡張することで、わずかに残っている血流を増加させ、閉塞部位周辺の組織への血液供給を促します。
内服薬や点滴による投与が選択されることが多く、患者さんの状態や症状の進行度に応じて使い分けられます。
これらの治療は単独で行うものではなく、ヒアルロニダーゼ治療を補助し、組織障害の進行を抑える目的で併用されます。
血管閉塞が起きている状況では、血流低下により血栓が形成されやすくなります。
そのため、症例によっては抗凝固療法が行われ、血液の凝固を抑制することで二次的な血管障害を防ぎます。
抗凝固療法は、すべての患者さんに一律に行われるものではなく、全身状態や出血リスクを慎重に評価したうえで、必要に応じて選択されます。
他の治療法と同様に、医師による継続的なモニタリングが欠かせません。
高圧酸素療法は、専門設備のある医療機関で実施される補助的治療法です。
高気圧環境下で高濃度の酸素を吸入することで、血流が低下している組織にも酸素を行き渡らせ、組織ダメージの軽減や回復促進を目的とします。
ただし、高圧酸素療法は実施できる医療施設が限られており、血管閉塞治療の実績を持つ施設への紹介や連携が必要になるケースもあります。
そのため、状況によっては現実的に選択できない場合もありますが、適応があると判断された場合には有効な補助療法となります。

ボライトは肌のハリやうるおいを改善し、副作用やリスクが少ないヒアルロン酸注入治療ですが、注入治療である以上、医師の技術やクリニックの体制によって安全性は左右されます。
ここでは、ボライト注入を適切に受けるために押さえておきたいポイントを解説します。
ボライト注入を検討する際は、一つのクリニックだけで即決せず、複数のクリニックでカウンセリングを受けることが推奨されます。
クリニックごとに、注入方法の考え方、リスク説明の丁寧さなどは異なります。
複数の医師の意見を聞くことで、施術内容を客観的に比較でき、自分に合った治療を選びやすくなります。
また、カウンセリング時の対応や説明の分かりやすさは、そのクリニックの姿勢を知る大切な判断材料になります。
信頼できる医師は、治療のメリットだけでなく、起こりうる副作用や合併症、まれなリスクについてもきちんと説明してくれます。
良い点だけを強調し、不安点を曖昧にする医師よりも、リスクを正直に伝えたうえで適切な治療を提案してくれる医師を選びましょう。
ボライト注入を適切に行うためには、患者さん自身の情報を正確に医師へ伝えることも欠かせません。
過去にアレルギー反応を起こしたことがある場合、持病がある場合、服用中の薬がある場合などは、些細に思えることでも事前に申告しましょう。
これにより、注入量や施術方法の調整が可能となり、リスクを抑えることができます。
ヒアルロン酸注入治療では、施術後のフォロー体制が整っているかどうかも重要なポイントです。
万が一、施術後に痛みや腫れ、違和感などのトラブルが生じた場合、迅速に対応してもらえるクリニックであれば安心です。
緊急時の連絡方法や、再診・追加処置の体制については、カウンセリング時に必ず確認しておきましょう。
アフターフォローが充実しているクリニックを選ぶことは、治療そのものだけでなく、その後の安心感にもつながります。

ボライトは比較的副作用が少ない製剤ですが、注入を伴うため、赤みや腫れなどのリスクが生じる可能性があります。
ここでは、ボライトの血管閉塞以外のリスクと対処法について紹介します。
| 起こりうるリスク | 主な症状・状態 | 経過・目安 | 対処法・注意点 |
| 赤み | 注入部位が赤くなる | 多くは2〜3日で自然に軽快 | 冷却で軽減可能。痛み・熱感・長期化する場合は感染の可能性があるため受診 |
| 腫れ | むくみ・膨らみが出る | 3〜4日程度で落ち着くことが多い | 触ったり擦らず安静に。強い腫れが続く場合は医師へ相談 |
| 圧痛 | 押すと痛みを感じる | 翌日〜数日で徐々に軽減 | 多くは経過観察で問題ない |
| 硬化(硬くなる) | 注入部位が硬く触れる | 時間とともに改善することが多い | 長時間続く場合やしこり化した場合は診察へ |
| 内出血 | 青紫色〜黄色のあざ | 数日〜長くても約2週間で消退 | 翌日からメイクでカバー可 |
| しこり | 触れると塊を感じる | 自然に消える場合と残る場合がある | ヒアルロン酸由来であれば溶解注射で対応可能 |
| 痛み | チクチク・鈍い圧迫感 | 一時的で徐々に軽減 | 不安な場合は麻酔クリームや笑気麻酔を事前相談 |
多くは一時的で自然に改善しますが、症状が強い場合や長引く場合は、早めに医師へ相談することが大切です。
ボライトの副作用やリスクに関しての詳細は、以下の記事も参考にしてください。
【関連記事】
ボライトXCに副作用・リスクはある?対策と回復を早めるアフターケアのポイント
ボライトでしこりになる!?施術における副作用や失敗しないためのポイント

ここでは、血管閉塞が起こりやすい部位や発生確率、施術後どのくらいで安心できるのかといった、患者様が特に気になるポイントについて解説します。
顔の中には、血管の走行や構造上、血管閉塞のリスクが相対的に高いとされる部位があります。
代表的なのが鼻・眉間・こめかみ・前額部などで、これらの部位は血管が皮膚表面近くを走行していたり、細い血管が密集していたりするのが特徴です。
これらの部位を施術する際は、経験豊富な医師が、適切な注入層・量・方法を選択することが非常に重要です。
ヒアルロン酸注入全体を対象とした大規模データでは、血管閉塞を含む重篤な合併症の発生率は0.004%程度と報告されています。
これは、約20万人以上・29万箇所以上の注入データを解析した結果であり、血管閉塞はその中でも少数にとどまっています。
【参考】ヒアルロン酸フィラーの重篤な合併症 – 290,307症例を対象とした回顧的研究
血管閉塞の症状は、注入直後〜数時間以内といった早い段階で現れることがほとんどです。
施術中または施術当日に、強い痛みや皮膚の急激な色調変化として気づくことがほとんどです。
まれに、帰宅後に腫れや圧迫の影響で血流が低下し、24〜48時間以内に症状が出るケースもありますが、それ以降に新たに血管閉塞が起こる可能性は極めて低いとされています。
施術翌日から3日程度が経過し、皮膚の色や痛みに異常がなければ、血管閉塞についてはひとまず安心して良いでしょう。
ボライト注入はいわゆる肌質改善に特化したヒアルロン酸治療として、多くの患者さんが施術を受けている治療です。
ただし、ボライトに限らず全てのヒアルロン酸注入治療で血管閉塞という合併症のリスクを完全になくすことはできません。
血管閉塞は早期に発見・対処することで重篤な後遺症を防ぐことが可能であり、施術中〜術後48時間のセルフチェックと異常時の即時受診が重要です。
また、クリニック選び・医師とのカウンセリングでリスク説明や対処体制の有無、アフターフォロー体制をしっかり確認しましょう。
『BIJOU CLINIC』では、カウンセリングを大切に考え、患者様一人ひとりの肌悩みに向き合います。
万が一のリスクやトラブルが生じた際などの不安なことなどは、カウンセリングでしっかりと説明させていただくため、ぜひご相談ください。