ボライトは頬こけに向いている？効果・注意点・他治療との違いを解説

頬こけは年齢や体重の変化によって目立ちやすくなり、老けて見える原因となることがあります。

頬こけが気になっている方は、さまざまな治療法を検討されているかもしれませんが、『ボライト』というヒアルロン酸製剤が、頬こけの改善につながるケースがあることをご存じですか？

ボライトは大きなボリューム補正ではなく、肌のうるおいや質感を整えることに特化していて、軽度の頬こけであれば印象を変えられる可能性があります。

この記事では、ボライトの基礎知識や頬こけに対する効果、施術の流れ、他の治療法との違いなどについて紹介します。

ボライトとは？頬こけにも効果があるの？

ボライトとは、肌の質感やうるおいを補う目的で使用されるヒアルロン酸製剤です。

従来のヒアルロン酸が『高さを出す』ことを得意とするのに対し、ボライトは『自然な肌質改善』を目指す方に選ばれる薬剤です。

頬こけの症状にも、影をやわらげて印象を整える目的で用いられることがあります。

ここでは、ボライトの基礎知識や通常のヒアルロン酸との違い、適応部位、頬こけに選ばれる理由について詳しく解説します。

ボライトの基礎知識

ボライトは、ジュビダームビスタ®︎シリーズのひとつです。低濃度かつ低架橋のヒアルロン酸製剤で、皮膚の浅い層に注入することを前提に設計されています。

硬さが少なく柔らかい性質を持つため、従来のヒアルロン酸よりも肌になじみやすいのが特徴です。

乾燥小じわやハリ不足といった肌質のお悩みに用いられるケースが多く、頬こけにおいても『ボリュームを補う』というより『肌質を整える』ことで印象をやわらげる目的で使用されることがあります。

ボライトは海外で豊富な使用実績を持つだけでなく、日本の厚生労働省の承認を得ているヒアルロン酸製剤です。

日本国内でも、使用に際して必ず医師の判断と説明を経てから施術が行われています。過度な変化を避けつつ、自然な印象を希望する方に向いているといえるでしょう。

通常のヒアルロン酸との違い

通常のヒアルロン酸注入は、鼻や顎、頬骨など『形を出す』『高さを作る』といった用途で広く用いられています。

これに対してボライトは、肌の保水力保持や質感改善を目的として設計されていて、大きな変化を与えるものではありません。

そのため、頬こけに対しても『ボリュームをしっかり補いたい方』には十分でない場合がありますが、『軽度の影をやわらげ、自然に見せたい方』には向いていると考えられます。

施術目的の違いを理解し、自分に合ったヒアルロン製剤を選ぶことが大切です。

カウンセリング時には、どのような変化を求めているかを医師に正確に伝えるようにしましょう。

ボライトの適応部位

一般的に、ボライトは目元の小じわや口周り、首といった皮膚が薄く乾燥しやすい部位に使われることが多いヒアルロン酸製剤です。

これらの部位は年齢とともに質感の変化が現れやすく、印象に大きく影響します。

ボライトは柔らかくなじみやすい性質があるため、肌表面のハリやなめらかさを補う目的で応用されることがあります。

ただし、どの部位に適応できるかは、その人の肌状態や年齢、お悩みによって異なり、すべての方に有効というわけではありません。

施術部位を決定する際は、必ず医師が診察を行い、適応を判断するのが一般的です。

頬こけ改善にボライトが選ばれる理由

頬こけは老けた印象を与える要因のひとつですが、ボライトを用いることで肌質を改善し、内側からハリを出して影を目立ちにくくする効果が期待できます。

大きなボリューム補正ではなく、自然な仕上がりを希望する方に選ばれることが多いのが特徴です。

また、施術時間が短時間で終わる点やダウンタイムが比較的少ないとされる点も、選ばれやすい理由のひとつに挙げられます。

ただし、すべての症例に適応するわけではなく、効果の程度や持続期間には個人差があります。

期待できる変化については、事前に医師と十分相談することが大切です。

ボライトで頬こけはどこまで改善できる？

ボライトは軽度の頬こけに用いられるケースもあるヒアルロン酸製剤です。深いへこみに対しては十分な変化を実感しにくい場合もあります。

肌の土台となるうるおいとハリを高め、頬こけを目立たなくさせることを目指す施術であり、しっかりとしたボリューム感を出したい場合は別の方法を検討するのが一般的です。

ここでは、ボライトで頬こけはどこまで改善できるのか、期待できる仕上がりなどについて紹介します。

ボライトは軽度の頬こけへの効果が期待できる製剤

頬こけは軽度であっても顔全体の印象を老けて見せる要因になります。

ボライトは肌の水分保持をサポートし、へこみを目立ちにくくすることで、自然な仕上がりが目指せます。

施術後の仕上がりは、『周囲に気づかれない程度の変化』であるケースが多いため、ナチュラルな改善を希望する方におすすめです。

ただし、深い頬こけや骨格によるへこみに対しての効果はあまり期待できず、適応外となる可能性があります。

施術の目的と自分の希望が一致しているかどうかを、医師と一緒にしっかりと確認しましょう。

中〜重度の頬こけには物足りないケースも

頬のへこみが大きいケースでは、ボライト単体での改善が難しい可能性があります。

中〜重度の頬こけに対しては、ボリューマやボリフトなどのボリュームを補う硬めのヒアルロン酸製剤や、脂肪注入が検討されるのが一般的です。

ボライトは肌質改善を得意とする製剤であり、根本的なボリュームアップには向かないため、症状の程度に応じて複数の治療法を組み合わせることもあります。

医師が患者さんの希望や症状をもとに提案した施術方法の中から、適したものを選ぶようにしましょう。

ボライトで期待できる仕上がり

ボライトを用いた施術では、劇的な変化は期待できませんが、自然でなめらかな印象に整えることが期待できます。

肌の浅い層に作用し、ふっくら感をもたらしつつ、うるおいを補い、影をやわらげる働きがあるとされています。

施術の効果は注入部位や量、施術者の技術などによって変化するため、過度な期待はせず、仕上がりの方向性をカウンセリングで確認することが大切です。

頬こけに関しても、大きな変化を望む場合は他の治療法の選択、もしくは併用を検討しましょう。

ボライトでの治療の流れと注意点

ボライトでの治療は、医師によるカウンセリングから始まり、比較的短時間で施術が完了しますが、終了後の過ごし方や再施術のタイミングなど、いくつか注意したい点があります。

ここでは施術全体の流れと注意点を紹介します。

カウンセリングから施術までの流れは？

ボライトでの治療は、以下の流れで進むのが一般的です。

カウンセリング：お悩みや仕上がりの希望をヒアリング
診察・プラン決定：皮膚の状態を確認し、注入部位や使用量を決定
施術準備：メイクオフ、消毒、必要に応じて麻酔クリームを使用
注入施術：ボライトを適切な場所に細かく注入
アフターケア説明：内出血や腫れの可能性、当日の生活上の注意点などを案内

上記のように、施術は短時間で完結するケースが多いですが、患者さんごとの状態によって流れが変わることもあります。

特に仕上がりの希望や不安点を伝えるカウンセリングでは、できるだけ具体的に伝えることが大切です。

また、医師が提示した注意点を理解したうえで施術を受けることで、安心感を持って施術を受けやすくなります。

ダウンタイムはどのくらい？症状は？

ボライトは比較的ダウンタイムが少ないとされますが、まったくないわけではありません。施術後には赤みや腫れ、内出血などの症状が現れる場合があります。

症状の多くは、数日から1週間程度で落ち着くとされていて、完全に改善するまでには個人差があります。

施術後は強い刺激や激しい運動を控えるなど、医師の指導に従ってダウンタイムを過ごしましょう。

効果持続期間と適切な再施術のタイミングは？

ボライトの効果持続期間は、小じわや肌の弾力性の改善で約4ヶ月、保水力の改善で約9ヶ月だとされています。

肌の弾力性が向上したことによる自然なリフトアップ効果は、数ヶ月程度は持続することが期待できます。

ただし、効果がどのくらい続くかは、生活習慣や体質によって大きな差があり、一定ではありません。

効果が薄れてきたと感じた際は再施術を検討することになりますが、適切な時期は医師が診察を行ったうえで判断します。

効果を持続させるには、定期的に診察を受けることが大切です。また、医師の指示に従って適切なタイミングで施術を受けるようにしましょう。

副作用やリスクは？

前述の通り、ダウンタイムには注入部位の赤みや腫れ、内出血などの症状が一時的に生じることがあります。

多くは時間の経過とともに治っていくとされていますが、まれに時間が経過してからアレルギー反応が出たり、血腫や感染、神経圧迫、塞栓、膿疹形成、肉芽腫、過敏症などの重篤な合併症が出たりする可能性があります。

そのため、ボライトによる頬こけ治療を受ける際は、信頼できる医師から事前にリスクや副作用について十分な説明を受けることが大切です。

ボライトを頬に打つ場合の費用相場

ボライトは自由診療で行われる肌質改善治療のため、施術するクリニックや注入量によって異なります。

両頬に打つ場合のおおよその目安は8〜15万円程度ですが、複数回の施術が必要な場合や麻酔代が含まれている場合、そうでない場合がある点に注意が必要です。

カウンセリングでは、トータルでの費用を確認しましょう。また、価格だけで選ばず、安全性や医師の経験などを含めて総合的に判断することが大切です。

他の頬こけ治療との違い

頬こけ治療には、ボライト以外にも脂肪注入や糸リフト、PRP、高周波などさまざまな方法があります。

それぞれ適応や目的が異なるため、違いを理解して選ぶことが欠かせません。

ここでは、ボライトとその他の頬こけ治療との違いを紹介します。

脂肪注入とボライトの違い

脂肪注入は、自身の太ももやお腹などから採取した脂肪を移植してボリュームを補う方法で、定着すれば長期的な効果が期待できます。

ただし、脂肪吸引が必要で体に負担がかかりやすく、ダウンタイムが長めな点がデメリットです。

ボライトは比較的施術時間が短い点や自然な変化が特徴で、軽度の頬こけに適しているとされています。

両者の違いを理解したうえで、自分の目的に合った方法を選ぶことが大切です。

糸リフトとボライトの違い

糸リフトは皮下に糸を挿入して皮膚を引き上げる治療で、主にたるみの改善を目的としています。

頬がこけた部分を直接埋めるわけではなく、加齢や体質によって脂肪が減少しているケースでは適応しない可能性がありますが、リフトアップによって影を目立ちにくくする効果が期待できます。

一方でボライトは、肌の質感改善を通じた自然な仕上がりが特徴です。

両者は目的が異なり、場合によっては併用されることもあるため、医師と適切な治療方法についてよく相談してみましょう。

PRP（多血小板血漿）注入との違い

PRP（多血小板血漿）注入とは、自身の血液から血小板を抽出し、それを注入することでコラーゲンの生成を促進することが目的の治療です。

自然な若返りを求める方に選ばれるケースが多い方法ですが、効果の出方や持続期間には個人差があります。

ボライトは比較的即効性があるとされ、注入直後から肌のハリやなめらかさが出る可能性があります。

一方でPRPは数週間から数ヶ月かけて徐々に肌質が整う傾向にあるため、仕上がりまでのスピード感や見え方などを考慮したうえで、自分に適した方法を選ぶようにしましょう。

高周波（RF）治療との違い

高周波（RF波）治療は、高周波エネルギーによって皮膚を温め、コラーゲンやエラスチンの生成を促進することで肌の引き締めやハリ感の改善を目指す方法です。

頬こけ自体を埋める施術ではありませんが、フェイスラインを引き締めることで影が目立ちにくくなる場合があります。

一方、ボライトはヒアルロン酸製剤を注入することで肌の保水力を高め、ふっくら感を与えるのが特徴です。

高周波治療は、内側からじわじわと肌を引き締めます。ボライトは注入直後から質感を補う施術であるため、肌のたるみが気になるのか、質感や軽度のへこみで悩んでいるのかによって選ぶべき治療が変わってきます。

まとめ

ボライトは、肌のうるおいや質感改善を目的としたヒアルロン酸製剤です。軽度の頬こけなら効果が期待できるとされています。

大きなボリュームを補うのではなく、影をやわらげて自然な印象を与えるのが特徴です。

ただし、すべての方に効果的というわけではなく、中〜重度の頬こけや長期的な改善を求める場合には、他の治療法が選ばれることもあります。

施術を検討する際は、費用やリスクも含めて医師と十分に相談し、自分に適した方法を選びましょう。

『BIJOU CLINIC』では、丁寧なカウンセリングと本当に必要な施術のご提案を心がけています。

ボライトは、アラガンジュビダームビスタ認定医である院長による手打ちでの施術を行っています。

患者様にご満足いただけるように努め、日々技術を磨いておりますので、頬こけにお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。