2025年11月7日
肌質を改善することを目的として使用される製剤が注目を集めていますが、そのなかでもヒアルロン酸製剤の「ボライト」と、スキンブースター製剤の「ジュベルック」が人気です。
どちらも肌質改善に効果的とされますが、それぞれの特徴や働きかける層が異なり、単独で受ける方もいれば、両方を併用できないかと考える方も増えています。
この記事では、ボライトとジュベルックの特徴やメリット、デメリット、併用についてを紹介します。
相乗効果について知りたい方、同時に受けても大丈夫か不安な方は、ぜひご覧ください。

ボライトはヒアルロン酸製剤のひとつですが、従来のヒアルロン酸製剤とは異なる目的で開発されたものです。
ここでは、ボライトについて詳しく紹介します。
ボライトは、アラガン社が開発したヒアルロン酸製剤で、正式にはジュビダームビスタシリーズのボライトXCです。
肌の質感改善を目的としたスキンブースターのひとつで、従来のヒアルロン酸とは異なる効果が期待されます。
従来のヒアルロン酸は、シワの溝を埋めたり、ボリュームを出したりする目的で使用されていましたが、ボライトは皮膚そのものの保水力や弾力を高める点が特徴です。
特に、真皮の浅い層に細かく注入することで、乾燥小ジワやキメの乱れを改善し、ハリやツヤを取り戻す効果が期待できます。
ボライトには、以下のような効果が期待されます。
ヒアルロン酸には高い保水作用があるため、乾燥しがちな肌を内側からうるおす効果が期待されます。乾燥による小ジワを目立たなくできることもあります。
また、水分保持力が高まると、肌全体の質感が明るくなることに加え、肌表面がふっくらと整い毛穴が目立ちにくくなる点も効果のひとつです。
ボライトには、以下のようなメリットがあります。
ボライトは、顔の形を大きく変えるのではなく、質感そのものを整えるため「整形した感」が出にくい点がメリットです。
注入後、短期間で効果を実感しやすく、一般的に6~9カ月程度持続するとされているため、日常のスキンケアでは得られない効果を維持しやすいでしょう。
小ジワや乾燥、毛穴の開きなど複合的な肌悩みにアプローチできるため、1回の治療でさまざまな効果を感じやすいことも利点です。
ボライトには、以下のようなデメリットがあります。
注射での施術となるため、赤みや腫れ、内出血が一時的に生じる場合があります。どのように効果が出るかは個人差があるため、過度な期待は避けて医師と十分に相談することが望ましいでしょう。

近年スキンブースターとして注目されているジュベルックは、どのような製剤なのでしょうか。
ここからは、ジュベルックについて詳しく紹介します。
ジュベルック(Juvelook)は、韓国で開発されたスキンブースター製剤で、ポリD,L-乳酸(PDLLA)の微粒子と非架橋ヒアルロン酸を主成分としています。
PDLLAは肌内部でコラーゲン生成を長期的に促し、ヒアルロン酸は保湿効果を得られる点が特徴です。
中長期的なハリ改善と、即効性のあるうるおいを両立できる治療として人気を集めています。
ジュベルックには、以下のような効果が期待されます。
ジュベルックに含まれるPDLLAの微粒子は、真皮層に刺激を与えて数カ月にわたってコラーゲンの新生をサポートします。
この作用によって、徐々に皮膚が厚みを増してふっくらとした質感になり、ハリや弾力を改善させる効果が期待されます。
また、抗炎症作用があるため、肌トーンの改善や赤みの減少への効果もあることが特徴です。
非架橋ヒアルロン酸の効果で、施術直後からしっとり感を得やすい施術です。
ジュベルックには、以下のようなメリットがあります。
ジュベルックは、1回の施術でも効果が続きやすく、数回重ねることでさらに持続性が高まると考えられています。
ボリュームを強調するのではなく、時間をかけて少しずつ肌が潤っていくため、ナチュラルな印象を維持しやすい点もメリットです。
若年層のニキビから、中高年のハリ不足までさまざまな症例に適応可能です。
レーザーやRF、高周波などと組み合わせやすく、総合的な肌質改善を求める方が取り入れやすいでしょう。
ジュべルックには、以下のようなデメリットがあります。
ジュべルックは複数回の施術を繰り返すことで、効果が長持ちすると考えられているため、人によっては効果を実感するまでに時間と費用がかかる場合があります。
また、副作用として一時的に赤みや腫れ、内出血などが生じるケースもあります。
まれにアレルギー反応や皮膚の色素沈着、感染なども報告されているため、クリニック選びや丁寧なカウンセリングが重要です。

ボライトとジュべルックは、どちらも肌質改善を目的とする施術ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
ここからは、ボライトとジュべルックの違いについて紹介します。
ボライトは、アラガン社の独自技術であるバイクロス技術(VYCROSS)によって、高分子と低分子のヒアルロン酸を特殊な方法で結合させている点が特徴です。
保水力を高めて肌のツヤやうるおいをサポートします。
一方、ジュべルックの成分はポリD,L-乳酸(PDLLA)と非架橋ヒアルロン酸を含んだ製剤です。
PDLLAは長期的にコラーゲンの生成を促し、ヒアルロン酸は即自的なうるおいを与えます。
ボライトは、施術直後からある程度の効果を感じられる場合もありますが、本格的な効果のピークは1~2カ月後とされ、徐々に肌質が改善される製剤です。
その後、6~9ヶ月程度効果が持続するとされます。
一方、ジュべルックは効果が出るまでに数週間~数ヶ月の期間が必要ですが、継続的にコラーゲンの生成を促します。
そのため、1~2年でゆっくりと自然に分解されるまでは効果を感じられる傾向です。
肌は、表皮、真皮、皮下組織で構成されています。
ボライトは、真皮の浅い層へ注入する施術で、小ジワや乾燥、毛穴といった表層のトラブルの改善を目指す施術です。
一方、ジュべルックを注入するのは真皮の中~深層で、肌の土台とされるコラーゲンの生成を促してハリや弾力を底上げするとされます。

ボライトとジュべルックは、それぞれが異なる成分や作用をもっているため、単独でも十分に効果が期待される施術です。
しかし、併用を選ぶ方も増えており、両方のメリットを活かした施術を検討したいと考えられています。
ここからは、ボライトとジュべルックの併用について紹介します。
ボライトとジュべルックを併用する大きなメリットは、即効性と持続性を両立できる可能性があることです。
ボライトでうるおいやハリを、ジュべルックで長期的な肌質改善が見込めます。
また、表面に現れる乾燥やシワを改善しながら奥からのハリ感を同時にサポートでき、より立体的で自然な若々しさを引き出しやすくなります。
美容施術のハイフやレーザーと組み合わせやすい治療であるため、短期間の変化を得たうえで長期の底上げが叶いやすい点もメリットです。
併用が検討されるのは、以下のようなケースです。
複合的な肌悩みを抱えている方や、単独の治療で満足できずにいる方は、ボライトとジュべルックを併用することで改善度を高められる可能性があります。
即時的に効果が得られることに加え、長期的な肌の強化が叶うため、お悩みに応じて併用を検討すると良いでしょう。
ボライトとジュべルックを併用する際には、メリットだけではなく注意点も理解しておきましょう。
効果の出方や持続性に一般的な考え方はありますが、過度な期待はせず個人差が大きいことを理解しておく必要があります。
また、注射の副作用として赤みや腫れが生じるケースもあるため、スケジュールに余裕をもった施術計画も大切です。
併用には医師の判断が必須です。必ず医師と相談して適応を見極め、肌への負担などを考慮しましょう。
ボライトとジュベルックは、それぞれ単独でも効果が期待できますが、他の美容医療と組み合わせると相乗効果が得られるケースもあります。
以下のような施術が一般的です。
お悩みに応じた施術を選ぶことで、肌に多角的アプローチができる点が特徴です。
ただし、併用できるかできないかは医師の判断によるため、必ずカウンセリングで医師と相談して施術を行うようにしましょう。

ボライトやジュべルックなどの肌育注射は、いくつかの方法がありそれぞれダウンタイムなどが異なります。
ここからは、肌育注射の注入方法を紹介します。
肌育注射の注入方法として一般的なのは、医師による手打ちです。
極細の注射針を使用し、薬剤を少しずつ均一に注入していく方法のため、痛みやダウンタイムを抑えやすい点が特徴です。
注入量や部位を肌悩みや肌状態に応じて細かく調整できます。
副作用として針跡や赤み、内出血などが生じますが、数日で改善することが一般的です。
水光注射は、肌育注射の製剤を専用のマシンで注入していく施術です。
なかでもハイコックスは、薬剤漏れを抑えながら肌内部に美容成分を注入できる機器です。
また、1回の注入量が多く、重ねて打つ必要がないため副作用のリスクが抑えられる特徴があります。
施術後に針跡、内出血、赤みなどが生じることがありますが、数時間~数日で改善することがほとんどです。
ターゲットクールは、低温のCO2(二酸化炭素)ガスを高速で噴射して肌を冷却しつつ、美容成分を導入する機器です。
薬剤を瞬時に冷却するアイスニードリング効果によって、高速で肌表面に衝突させて有効成分が角質層の隙間を通って浸透していきます。
肌にあてる瞬間の温度と持続時間を設定できるため、痛みや副作用の軽減ができるとされています。
一時的に赤みが生じることもありますが、数時間でおさまります。
ボライトとジュベルックは、併用が可能な肌育注射です。それぞれのメリットを活かした施術を希望する方は、クリニックで相談してみてください。
ただし、副作用や注意点があるため、ご自身に合った施術かどうかは医師としっかり相談する必要があります。
BIJOU CLINICでは、さまざまな肌育注射のなかから患者様に適した薬剤を提案します。
肌悩みに合わせた肌育注射を打ちたい方、併用のご相談がしたい方は、ぜひカウンセリングにお越しください。
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