2025年11月6日
近年、『肌質改善』を目的とした施術が注目を集めています。
中でも、ヒアルロン酸製剤の『ボライト』と、ポリヌクレオチドを主成分とする『リジュラン』は、それぞれ異なる特性を持つ注入治療として広く知られています。
単独でもよいですが、両者を併用することで相乗的な効果が得られる可能性があり、複数の肌悩みにアプローチできるため、検討している方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ボライトとリジュランの特徴や併用するメリット、施術の流れ、注意点、よくある質問について紹介します。

ボライトとリジュランの併用を検討する際は、まずそれぞれの施術の基本的な情報を知ることが大切です。
両者は同じ『注入治療』ですが、成分や目的が異なります。
ここでは、ボライトとリジュランの特徴、2つの施術の違いについて詳しく紹介します。
『ボライトXC』とは、国内承認されているアラガン・ジャパン株式会社のジュビダームビスタ®︎シリーズのひとつで、これまでとは違った特徴を持つヒアルロン酸製剤です。
従来のしわを埋めるタイプとは異なり、肌全体の質感改善を目的として作られています。
その特徴は『高い保水力』で、乾燥や小じわ、ハリ不足が気になる方に選ばれることがあります。
従来のヒアルロン酸製剤は輪郭形成やボリューム補正を目的としていますが、ボライトは肌の内側からうるおいをサポートするのが特徴です。
施術後には自然なツヤやなめらかさを感じる方もいるとされていて、肌質改善型のヒアルロン酸として紹介されることがあります。
『リジュラン』は国内未承認ですが、サーモン由来のポリヌクレオチド(PN)を主成分とする注入製剤です。
細胞環境を整え、肌の修復や弾力の回復をサポートするとされていて、韓国を中心に広く使われています。
日本でも『肌再生系』の施術として注目されていて、年齢肌やダメージ肌に用いられるケースがあります。
リジュランは根本的に肌を整えることを目的として使用することが多く、特に30〜40代以降の方に人気です。
ボライトとリジュランはどちらも肌質改善を目指す注入治療ですが、アプローチの仕方が異なります。
ボライトは『保湿力やハリ感のサポート』が強みで、施術直後から肌にうるおいを感じやすいとされています。
一方、リジュランはコラーゲンやエラスチンの生成を助け、『肌環境を整える』肌育製剤です。
そのため、ボライトは即時的なうるおい感を自覚する方、リジュランは徐々に変化を感じる方が多いとされています。
また、ボライトは徐々に体内へ吸収されていきますが、リジュランは注入することで肌の育成をサポートするものです。
併用する際は、両者の特徴をきちんと理解し、医師に相談しながら自分の肌の状態に合ったものを一緒に選ぶようにしましょう。

それぞれに異なる強みを持つボライトとリジュランは、単独でも施術が可能ですが、併用することでより総合的なケアが期待できます。
ここでは、ボライトとリジュランを併用することで得られるとされるメリットを5つ紹介します。
ボライトは保湿とハリ、リジュランは肌の修復や環境改善を目指す施術です。
この2つを組み合わせることで、異なるアプローチで同時に肌に働きかけ、相乗的な効果が期待できる場合があります。
例えば、肌のうるおい感が増したり、全体の質感が整ったりといった効果を感じる方もいるとされています。
効果の出方や持続性には個人差があるものの、併用することで幅広い肌悩みをケアできる点が大きなメリットだといえるでしょう。
ボライトは施術後すぐにうるおいやハリ感を感じやすい一方、肌の根本的な修復力には限界があるとされています。
反対に、リジュランは肌環境を整えることに優れていますが、効果を実感するまでに時間がかかるケースが多いです。
両者を併用することで、この即効性と持続性の両面からアプローチできる可能性があると考えられ、短期的な満足感と長期的な改善の両方が期待できる場合があります。
乾燥や小じわ、毛穴の目立ち、ハリ不足など、複数の肌悩みを同時に抱えている方も多いのではないでしょうか。
ボライトは肌の保水力をサポートすることでふっくら感を与え、リジュランはコラーゲンやエラスチンの生成に関与し、弾力やキメ、赤みの改善に働きかけるとされています。
このような特性の違いを活かすことで、さまざまな肌悩みに同時にアプローチできる可能性があるため、肌全体を総合的にケアする選択肢として、検討されることがあります。
ボライトはヒアルロン酸製剤の中でも自然なツヤ感を与える仕上がりが特徴です。リジュランは肌質を整えることで、全体的に健康的な印象を目指せるといわれています。
両者を併用しても自然な仕上がりになりやすいため、大きな変化よりも自然な仕上がりを重視する方に選ばれることがあります。
目的に応じて柔軟に調整できる点も、ボライトとリジュランを併用するメリットのひとつです。
大事なイベント前に即効性を求める場合はボライトを中心に、長期的な肌質改善を目指す場合はリジュランを主体にするなど、自分のそのときの状態に合わせて施術内容を変えられます。
このように、ボライトとリジュランを柔軟に選択することで、幅広い年代やライフスタイルに対応できるのが魅力です。

ボライトとリジュランの併用を検討する際は、一般的な施術の流れやダウンタイム、効果を感じるまでの期間などを理解しておくことが大切です。
ここでは、ボライトとリジュランを併用する際の一般的な流れについて紹介します。
ボライトとリジュランを併用する場合、まずは医師によるカウンセリングを受けるのが一般的です。
ここで現在の肌の状態や悩みを確認し、使用する製剤の種類や注入量、部位を決定します。
当日はまず洗顔して皮膚を清潔にし、麻酔クリームを塗布して浸透を待ちます。次に、極細の針やカニューレと呼ばれる先端が丸くなった針を使用して、肌に少量ずつ製剤を注入して施術は終了です。
施術後は冷却を行って腫れや赤みを抑える場合もあります。
ただし、併用治療を行う場合は、医師の判断により適切な治療間隔や順序を守る必要があります。
適した間隔や順序は人それぞれ異なるため、カウンセリングで医師とよく相談しましょう。
施術後は赤みや腫れが生じることがありますが、数日で落ち着くケースが多いとされています。人によってはしこりや硬結、アレルギー反応などが起こる場合もあるため、注意が必要です。
また、両者とも針を用いることから、場合によっては内出血が起こる可能性があります。そのような場合でも、メイクで隠せる程度であることが多いです。
ただし、体質や生活習慣によって回復スピードは異なります。施術前に医師からきちんと説明を受け、スケジュールを調整することが大切です。
個人差もあるため一概にはいえませんが、ボライトは比較的早くうるおいやハリを感じやすいとされ、リジュランは2〜3週間かけてじわじわと肌質が整っていくとされています。
定期的に施術を組み合わせて受けることで、より安定した結果を目指せるようになるでしょう。

ボライトとリジュランの併用はメリットが多い施術ですが、安全に受けるためには注意点も理解しておく必要があります。
ここでは、ボライトとリジュランの併用を検討する際の注意点を紹介します。
ボライトやリジュランの施術は、すべての人に適しているわけではありません。
妊娠中や授乳中の方、重度のアレルギー体質、皮膚に炎症や感染がある方は施術を受けられない可能性があります。
また、自己免疫疾患や出血性疾患などの既往歴、日常的に服用している薬によっても、施術が推奨されない場合があるため注意が必要です。
施術を希望する際は、まず医師に自分の体調や既往歴、生活習慣を正直に伝え、施術を受けられる状態かどうか確認しましょう。
ボライトやリジュランに限らず、美容医療の施術を受ける際は、医師やクリニック選びが重要です。
仕上がりの状態は、薬剤の質だけでなく施術者の経験や技術力に大きく左右されるとされています。
特にボライトはアラガン社が提供する製剤であるため、アラガン社による研修や講習を経て認定を受けた『アラガン認定医』が在籍しているかどうかは、クリニック選びの目安のひとつになります。
アラガン認定医については、施術者の経験や研修の有無を確認することが望ましいですが、そのほかにもカウンセリングでの説明が丁寧か、リスクについてもしっかり伝えてくれるか、アフターフォロー体制が整っているかもチェックすることが大切です。
ボライトとリジュランを併用する場合、それぞれの薬剤を用いるため、比較的高額になりやすいです。
当院では、リジュランHB 1ccが38,000円、ボライト 1ccが99,000円で受けられますが、自由診療であることから、かかる費用は注入量やクリニックの立地などによって幅があります。
安さだけに惹かれて選んでしまうと、注入量が少なく効果が得にくかったり、アフターケアが不十分だったりと後悔につながる可能性があります。
費用はもちろん重要ですが、品質や医師の経験、アフターサポートのすべてを考慮したうえで判断することが大切です。
施術を受けた後の過ごし方は、効果の出方やダウンタイムの回復に大きく関わるとされているため、医師の指示に従ってアフターケアを行いましょう。
施術部位をさわったりこすったりしないだけでなく、十分な保湿と紫外線対策を徹底することも重要です。
乾燥を防ぎ、紫外線から肌を守ることで、施術後のデリケートな肌への負担を抑えられます。
他にも、血行を促進するような飲酒や激しい運動、サウナなどは腫れや赤みを悪化させる可能性があるため、施術後数日間は控えるように指示されることがあります。
施術直後は洗顔やスキンケアもできるだけ刺激の少ないものを選び、肌への負担を抑えるようにしましょう。

最後に、ボライトとリジュランの併用について、よくある質問を紹介します。
ボライトとリジュランの併用は、乾燥や小じわが目立つ方、エイジングサインが気になり始めた30代後半以降の方に向いていると考えられます。
また、ボライトは目周りへの施術を行っていないクリニックが多いですが、リジュランには『リジュランアイ』という目元に使える製剤もあります。
ヒアルロン酸を使うのが難しい部位にはリジュランを使用し、全体的に保水力を高めたい、ふっくらとさせたい頬にはボライトを使うなど、部位によって使い分けるのもおすすめです。
ただし、肌質やライフスタイルによってどの程度の改善が見込めるかは個人差があるため、必ず医師が適応を判断する必要があります。
ボライトやリジュランは、ボトックスやレーザー治療と組み合わせられる場合がありますが、施術の順番や間隔によっては、リスクが高まる可能性があります。
必ず医師が提示したスケジュールに従い、計画的に施術を受けるようにしましょう。
ボライトとリジュランの併用施術は、中止したからといって肌の状態が急激に悪化するものではないとされています。
ただし、ボライトは時間の経過とともに体に吸収されていきます。リジュランは肌の自己再生力自体を促すもので、人によっては元に戻りにくい場合もありますが、加齢による肌の老化は止められません。
できれば、ライフスタイルや予算に合わせて無理なく続けることが望ましいといえるでしょう。
ボライトとリジュランは、それぞれ異なるアプローチで肌に働きかける注入治療です。ボライトは保湿やハリ感のサポート、リジュランは肌環境を整える目的で用いられます。
効果の感じ方や持続性には個人差があり、すべての方に同じ結果が出るわけではありませんが、両者を併用することで相乗効果が期待できたり、複合的な肌悩みに対応できたりする可能性があります。
施術を検討する際は、信頼できるクリニックや医師に相談し、自分に合ったプランを選ぶようにしましょう。
『BIJOU CLINIC』では、患者様が安心して本音を話せる空間づくりを心がけ、丁寧にカウンセリング・施術を行っています。
リジュランやボライトをはじめ、肌育注射も幅広く取り揃えていますので、肌質を改善したい方やメスを使用しない方法で悩みを解決したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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