2025年11月5日
肌質改善や若々しい印象の肌に導く効果などが期待できる、ボライトXC。
ボライトXCは厚生労働省の認可を取得した製剤であり、注射のみで施術できるためダウンタイムを抑えられる傾向にありますが、副作用やリスクもあります。
この記事では、ボライトXCで起こることがある副作用の種類や頻度、持続期間について詳しく解説します。
副作用やリスクを抑えるためのアフターケアやクリニック選びのポイントも合わせて紹介しますので、ボライトXCを受けようか検討中の方はぜひ最後まで記事をチェックしてみてください。

ボライトXCは、アラガン社が製造・販売する肌質改善を目的としたヒアルロン酸製剤の一つです。
肌の潤い改善、肌のハリ・弾力アップ、小じわの改善などの効果が期待でき、2020年12月には厚生労働省の承認も取得しています。
(参照:アラガン・ジャパン株式会社『肌質改善*を目的とした新たなヒアルロン酸注入材「ジュビダームビスタ ボライトXC」発売開始』)
従来型のヒアルロン酸の場合、くぼみやシワ部分に注入してボリュームアップさせたり、気になる部分の輪郭を整えたりすることに使われることが一般的です。
一方、ボライトXCは肌の質感を改善を目的としていることが大きな特徴で、ハリや弾力、潤いを高めることで、小じわ改善、毛穴の引き締まりといった効果を感じている方もいます。
| ボライトXC | 従来のヒアルロン酸 | |
| 治療目的 | 肌質改善(潤い、ハリ・弾力、小じわ改善など) | くぼみやシワの修正、ボリュームアップ、輪郭形成 |
| 施術部位 | 全顔、頬、額、首など | 目元のシワ・クマ、涙袋、ほうれい線、ゴルゴライン、マリオネットライン、唇、顎など |
| 効果の持続期間 | 約6〜9か月 | 約6〜24か月(製剤や部位によって異なる) |

ボライトXCでは、副作用が起こることがあります。
よく見られる副作用としては、赤みや腫れ、痛みや内出血といったもので、重篤な副作用が起こることはごく稀です。
ヒアルロン酸は元々人間の体内にも存在し、安全性の高い成分とされていますが、副作用のリスクをゼロにすることはできません。
そのためボライトXCを受ける際は、効果やメリットだけでなく、副作用やリスクも十分に把握したうえで、信頼できる医師のもとで施術を受けることが大切です。

ボライトXCで起こることのある主な副作用・リスクは、以下の通りです。
それぞれ詳しく解説します。
ボライトXCの注入後は、注入部位に赤みが出ることがあります。
これは針を刺した際の刺激や炎症反応によるもので、通常は2〜3日ほどで自然に治まります。
肌が敏感な方は赤みが強めに出る場合もありますが、長引くことは少なく、冷却などで軽減可能です。
ただし、痛みや腫れ、熱感などがある場合や長引く場合は、細菌感染の可能性があるため、早めに医師に相談しましょう。
ボライトXCでは、注入が刺激となって炎症が起き、腫れる場合があります。
腫れやむくみのような症状が起きた場合でも、3〜4日程度で自然に治まることがほとんどです。
特に顔の皮膚が薄い部位では腫れが目立って感じることもあるかもしれませんが、気にして触ったり擦ったりすると悪化のリスクがあるため、刺激しないようにしましょう。
ボライトXCの注入後は、注入部位を押すと痛み(圧痛)を感じることがあります。
これは、注入時の針の刺激や軽い炎症反応、注入したヒアルロン酸による周囲の組織の圧迫などが原因です。
施術翌日〜数日ほどで少しずつ軽減することが一般的です。
ボライトXCの注入後、ヒアルロン酸が体内で馴染むまでは硬さを感じることがあります。
炎症によって一時的に硬くなることもあり、通常は時間の経過とともに自然に改善されていきますが、被膜が形成されるとしこりになる場合があります。
ボライトXCの注入時には注射針を肌に刺しますが、このときに針が血管に当たることで内出血が起こることがあります。
内出血は治療直後よりも翌日以降から現れる事が多く、数日から長い場合でも2週間ほどで薄くなることが一般的です。
ボライトXCの場合、広範囲に細かく注入していくため、内出血が起こりやすい傾向にあります。
翌日からはメイクが可能となるためコンシーラーで隠すことも可能ですが、大切な予定がある場合は、施術日程に余裕を持たせておくと安心です。
ヒアルロン酸注入では、以下のような理由からしこりが生じることがあります。
しこりは自然に消えるケースもあれば、長期間残り続けるケースもあります。
気になる場合、ヒアルロン酸が原因のしこりであればヒアルロン酸溶解注射(ヒアルロニダーゼ)で溶かすことが可能です。
ボライトXCでは、注射針を刺す際に「チクチクとした痛み」や、製剤を注入する際に「圧迫するような鈍い痛み」を感じることがあります。
また、ボライトXCにはリドカイン(局所麻酔)が配合されていますが、施術後に麻酔が切れたときに、筋肉痛のようなじんじんする鈍痛を感じるケースもあるようです。
ボライトXCの痛みの感じ方には個人差がありますが、麻酔なしで治療することも可能です。
痛みが心配な方は、麻酔クリームや笑気麻酔など麻酔を使用することもできるため、事前に相談しておきましょう。
極めて稀ですが、血管塞栓や感染、アレルギー反応など重大な副作用が起こる可能性があります。
また、ボライトXCには痛みを和らげるために局所麻酔薬のリドカインが含まれており、稀ではあるものの体質によってはアレルギー反応を起こす場合があります。
強い痛みや腫れ、発疹、震えやその他の気になる症状がある場合は迅速にクリニックに連絡しましょう。

ボライトXCで重篤な副作用が起こることは極めて稀で、よく見られる副作用としては、赤み・腫れ・圧痛・硬化・内出血などがあります。
131人がボライトXCの初回処置後の30日間、処置部位に起きた結果を記録した臨床試験では、以下のような結果が出ています。
| 全て | 軽度 | 中等度 | 重度 | |
| 赤み | 96.9% | 58.8% | 32.8% | 5.3% |
| 腫れ | 92.4% | 71.0% | 19.1% | 2.3% |
| 圧痛 | 90.1% | 73.3% | 15.3% | 1.5% |
| 硬化 | 87.8% | 71.8% | 15.3% | 0.8% |
| 内出血(挫傷/紫斑) | 87.0% | 53.4% | 27.5% | 6.1% |
| しこり(腫瘤) | 85.5% | 55.7% | 27.5% | 2.3% |
| 痛み | 81.7% | 65.6% | 16.0% | 0% |
| かゆみ | 30.5% | 29.0% | 1.5% | 0% |
| 変色 | 29.0% | 25.2% | 3.8% | 0% |
(参照:A-CONNECT『ジュビダームビスタ ボライト XC』)
赤みや腫れ、圧痛を感じている人は9割以上と多く、これらはボライトXCでよく見られる副作用です。
いずれの副作用も重度の方は少ない傾向にありますが、強い副作用が出た場合や、症状が長引く場合はなるべく早めに施術を受けたクリニックに相談しましょう。

同臨床試験では処置部位に起きた副作用の持続期間も調査されており、以下のような結果が出ています。
| 1〜3日間 | 4〜7日間 | 8〜14日間 | 15日以上 | |
| 赤み | 64.1% | 27.5% | 5.3% | 0% |
| 腫れ | 60.3% | 22.1% | 6.9% | 3.1% |
| 圧痛(押した時の痛み) | 55.7% | 29.8% | 3.8% | 0.8% |
| 硬化 | 58.8% | 21.4% | 4.6% | 3.1% |
| 内出血(挫傷/紫斑) | 22.9% | 29.0% | 33.6% | 1.5% |
| しこり(腫瘤) | 43.5% | 26.0% | 9.9% | 6.1% |
| 痛み | 66.4% | 13.7% | 1.5% | 0% |
| かゆみ | 27.5% | 1.5% | 1.5% | 0% |
| 変色 | 26.0% | 0.8% | 2.3% | 0% |
(参照:A-CONNECT『ジュビダームビスタ ボライト XC』)
これを見ると、よく見られる副作用の多くは1〜3日、長引いた場合でも4〜7日で治まっていることがわかります。
内出血は長く続くこともありますが、その場合でも14日以内に軽快することがほとんどのようです。

ボライトXCに限らず、どんな施術でも副作用やリスクをゼロにすることはできません。
しかし、しっかりアフターケアを行い、注意を守って過ごすことで、副作用の症状の軽減や早めの回復につなげられます。
ボライトXCは施術後、医師や看護師がマッサージをして肌に馴染ませますが、注入部位や体質によってなかなか馴染まないことがあります。
この場合は、医師の指示に従って自宅でボライトXCを馴染ませるマッサージを行うことで、ボコボコが改善する可能性があります。
なお、マッサージを行う際は事前に医師に相談し、自己判断では行わないようにしましょう。
ボライトXCの施術後、洗顔は12時間後、メイクは翌日からOKとされることが多いです。
クリームやファンデーションなどは注射の針穴に入り込み、治癒を遅らせたり感染の原因になる可能性があるため、必ず医師の指示を守って使用しましょう。
施術当日は過度のケアは避け、洗顔後は毛穴に残らない化粧水での保湿程度に留めておくことをおすすめします。
ボライトXCの施術後、血行が良くなる行為を行うと、赤み・腫れ・内出血が悪化してしまう可能性があります。
以下のような行為は血行促進につながるため、当日は避け、その後も2〜3日ほどはなるべく控えましょう。
ボライトXCの施術後、赤みや腫れがある場合は、氷のうや保冷剤などを使って冷やすことで、症状を軽減できる場合があります。
タオルで包むなど工夫して、過度に冷やさないようにし、長時間の冷却は避けましょう。

ボライトXCの副作用・リスクを減らすため、クリニック選びの際や施術を受ける前には、以下のポイントを押さえておきましょう。
体質や状況によって、アレルギー反応が起こる可能性があるため、ボライトXCの施術を受ける前の診察で必ず自分の体質について伝えておきましょう。
カウンセリングではメリットだけでなく、デメリットや副作用・リスクについても詳しく説明を受けることが大切です。
また、クリニック選びの際は、万が一トラブルが起きた場合のアフターフォロー体制も確認しておくのも忘れないようにしましょう。
しっかりアフターフォロー体制を整えているクリニックであれば、トラブルが起きた際もスムーズな処置を受けられるはずです。
ボライトXCは医師の注入技術やデザイン力が仕上がりに影響するため、医師の実績や症例をチェックしておくことも大切です。
経験豊富で信頼できる医師を選ぶことで、ボライトXCでの失敗を避けることにつながります。

ここでは、ボライトXCについていただくことの多い質問を紹介します。
ボライトXCを過剰に注入したり、顔のバランスを考慮せずに注入すると、しこりや左右差が生じることがあります。
ボライトXCは施術部位に一定間隔で細かく均一注入を行わなければならず、注入量のコントロールや注入する深さの見極めが仕上がりに大きく影響します。
満足できる仕上がりにするためにも、信頼できるクリニックを選ぶことが大切です。
ボライトXCは効果の持続期間が約6〜9か月ほどで、肌の潤いやハリ、ツヤを内側から引き出す効果が期待できることがメリットです。
一方、以下のようなデメリットもあります。
ヒアルロン酸製剤にはボライトの他にも種類があるため、自分に合っているかどうか気になる場合は、カウンセリングで医師に相談してみましょう。
ボライトXCには、メリットだけでなく副作用やリスクもあります。施術を受ける際には、これらについて十分理解し、適切なアフターケアを行いましょう。
よく見られる副作用としては赤みや腫れが代表的で、多くの場合は1〜3日、長くても1週間以内に治まることがほとんどです。
重篤な副作用が起きることはごく稀ですが、気になる症状が見られた場合はすぐにクリニックに相談しましょう。
ボライトXCの副作用・リスクを抑えるためには、クリニック選びも大切です。安全に配慮し、丁寧なアフターフォロー体制を整えた信頼できるクリニックを選びましょう。
『BIJOU CLINIC』では、丁寧なカウンセリングを行い、一人ひとりの患者様に本当に必要だと考えられる施術のみをご提案しています。
「肌質改善をしたいけど、ボライトXCが合っているのかわからない」「自分の悩みや希望に合った施術が知りたい」という方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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